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Shinkei Kenkyu no Shinpo Volume 21, Issue 2 （April 1977）

神経研究の進歩 21巻2号（1977年4月発行）

Japanese English

特集筋萎縮性側索硬化症—その基礎と臨床

筋萎縮性側索硬化症の病因：肝微細構造の電顕的研究—Preliminary Report Aetiology of amyotrophic lateral sclerosis: Preliminary report on electron microscopic study of the liver in ALS 平山恵造 ¹ , 荒木弘毅 ¹ , 黒田博之 ² , 浪久利彦 ² Keizo HIRAYAMA ¹ , Hirotake ARAKI ¹ , Hiroyuki KURODA ² , Toshihiko NAMIHISA ² ¹順天堂大学医学部脳神経内科 ²順天堂大学医学部消化器内科 ¹Department of Neurology, Juntendo University, School of Medicine ²Department of Gastroenterology, Juntendo University, school of Medicine pp.293-303

発行日 1977年4月10日 Published Date 1977/4/10

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904748

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Abstract 文献概要
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　筋萎縮性側索硬化症（ALS）の病因についてはCharcot以来いくたの仮説が提唱され，多くの発表がある。著者らの1人（K．H．）^1）は第19回日本医学会総会シンポジウムの中で，その歴史的発展を述べ，また厚生省特定疾患ALS班研究のwork shop（1975）でも展望が行なわれた^2,3）。本症の病因に関する従来の仮説はおよそ次のように要約されよう^1〜3）。

　1）遺伝説：今日のように明確な遺伝概念によるものでなく，先天的に運動neuronに脆弱性が内在して発病するのであろうと考えた実証性に乏しいもので，前世紀終りから今世紀初めにかけて提唱された。その後遺伝説は影をひそめたが，第二次大戦後，Guam島Chamorro族問にみられるALSの累代発現が発表されるに及び，再び遺伝が問題視された。しかしGuam島ALSは特殊なものであるという見解があり，遺伝説は現在活溌さを失っている。

Though many hypothesis were proposed as contributing agent for aetiology of ALS, such as inheritance, trauma, infections, nutrition deficiency, metabolic disorders or intoxications, nothing is well established. In this paper, hepatic dysfunction was studied, specially by EM, because of following reasons.