Japanese
English
特集 てんかん
てんかんの臨床型
Clinical Patterns of Epileptic Seizures
万丸 章三
1
Shozo Manmaru
1
1金沢大学医学部神経精神医学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, School of Med., Kanazawa Univ.
pp.657-676
発行日 1968年10月25日
Published Date 1968/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904535
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I.緒言
てんかん発作の標準的統一的な分類体系を設ける必要性から,1964年,International League Against Epilepsy(ILAE)はGastautらの名で予備的な国際分類を提案した9)。これを種々検討したのち,これと,国際神経学会および国際脳波学会の代表を含む三者から成るCommission on Terminologyは,てんかん発作の国際分類案を作製し,1965年の総会に提示した。その結果,賛意と批判を含む種々の反応を生じたので,さらにCommittee on Terminologyにおいて修正の努力が払われる運びとなつた8)。このようなILAEの動きと国際的な分類の紹介は本稿の主題からはずれるので臨床脳波とてんかんの分類の稿にゆずることにする。
本稿ではてんかん発作の臨床型について記述するが,上記の分類体系は諸家による従来のものよりは進んでいると考えられるので,ここではこれにしたがつて記述する。内容的にはPenfieldとJasper33),Gastaut7)あるいはその他の著者の記述を引用することが多いが,われわれの経験例をも挿入して考察したい。また上記の分類体系には含まれないてんかん性精神障害についてものべることにする。
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