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実践講座 精神・神経系薬物療法の知識・4
現在進行形の抗てんかん薬―従来型抗てんかん薬と新規抗てんかん薬の共存する現況
The developing antiepileptic drugs: the current status when the conventional and the new antiepileptic drugs coexist.
橋本 学
1,2
Manabu Hashimoto
1,2
1独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター
2産業医科大学リハビリテーション医学講座
1National Hospital Organization Hizen Psychiatric Center
2Department of Rehabilitation Medicine, University of Occupational and Environmental Health
キーワード:
興奮性神経系
,
抑制性神経系
,
従来型抗てんかん薬
,
新規抗てんかん薬
,
気分安定薬
Keyword:
興奮性神経系
,
抑制性神経系
,
従来型抗てんかん薬
,
新規抗てんかん薬
,
気分安定薬
pp.353-359
発行日 2010年4月10日
Published Date 2010/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101748
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はじめに―新規抗てんかん薬の登場
米国では1990年代以降,10種類以上の抗てんかん薬が市販されているが,わが国の状況はこれにはるかに遅れをとっている.わが国では,21世紀初頭までに新たに登場した抗てんかん薬は,1989年のゾニサミド(エクセグラン®),1999年のピラセタム(ミオカーム®),2000年のクロバザム(マイスタン®)くらいであった.しかし,この数年で状況は変化しつつある.2006年にガバペンチン(ガパペン®),2007年にトピラマート(トピナ®),2008年にラモトリギン(ラミクタール®)というように毎年新しい抗てんかん薬が発売されており,levetiracetamのように現在承認申請中の薬物もある.これらの新規抗てんかん薬は,従来型抗てんかん薬のもっていた種々の問題点に改良を加えたものであり,一般的に効果スペクトルが幅広く,従来型のもつ副作用や薬物相互作用が少ないという特徴を有している.
本稿では,従来型抗てんかん薬と新規抗てんかん薬の特徴について概説する.
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