発言あり
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pp.427-429
発行日 1981年6月15日
Published Date 1981/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206322
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医師と医療のあり方
医療は医師のためにあるものだ,とは誰も言わないだろう.ところが,医療の社会化とか民主化を主張する人の中には,医師を拘束し,その人たちによる医師の支配を目差している人たちがいるのではないか.高度な科学性と人間性を必要とする医療が医学に無関係な人たちによって支配されることは,国民のしあわせにつながるものではないと思う.
医療は医学の社会的適用である,と主張したのは武見日本医師会会長であった.この考え方は,今では世界共通の考え方になっている.社会に適用させるための制度を定めるのは政治であるが,医療の内容にまで政治が関与するのは国営医療であって,それでは医師の職業的な自由はなく,ただ一方的に義務が課せられるだけである.
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