Japanese
English
一般演題
13 脳ミクロゾーム及びリボゾームによるタンパク合成系
Protein Biosynthesis in Brain Microsomal and Ribosomal Systems
間瀬 桂吉
1
,
阿部 幸子
1
,
高橋 康夫
1
,
佐武 明
1
,
緒方 規矩雄
1
Keikichi Mase
1
,
Sachiko Abe
1
,
Yasuo Takashi
1
,
Mei Satake
1
,
Kikuo Ogata
1
1新潟大学医学部脳研究所
1Brain Research Institute Niigata University School of Medicine
pp.633-639
発行日 1964年7月25日
Published Date 1964/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904126
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微生物や動物の肝臓などを使つてのタンパク合成の研究の進歩は実に目覚しく,今日では遺伝的情報をもつたタンパク合成がその中心課題となつているようである。私共はかねてより脳組織におけるタンパク代謝,タンパク合成の問題を扱つてきているが,脳が肝と異つて均一な細胞でないこと,量的にも少ないこと,又微生物ほど活溌に増殖する細胞でもない等々タンパク合成のメカニズムを研究するという点からみると材料として決して有利でない。むしろ不利と思われるが,脳の特殊に分化した機能を支えている代謝はやはり脳にspecificなものであるにちがいないという考え方でやつてきている。さてFriedbergら1)及びRichterら2)のすぐれた研究により,大槽内あるいは蜘蛛膜下に放射性アミノ酸を与えたときは脳タンパクにこれがactiveにとりこまれることが明らかにされたが,私共もin vivoでこのことを確め,更に脳切片の場合にもエネルギーとなる基質を与えておけば同様に高いとりこみを行うことを認めた3)4)。続いてin vivo及び切片で細胞分画へのとりこみをみたところ他の臓器の場合と同様にミクロゾーム分画(Mcと略す)に最も速やかに且つ顕著にとりこまれた3)4)。
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