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Ⅰ.緒言
1958年全身の筋に激しい有痛性の痙攣を来たす1例を経験したのが始まりで,数年間の間に全く同じ病像を示す2例を観察した。この疾患は従来記載のない新しい症候群であることを確かめ,1963年第1回Pan American Congress of Neurologyの特別講演として発表し1),原著は1967年に記録されたが2,3),その後本邦で報告4)以後諸先生の御好意により14例の症例のほとんどを観察する機会を得た5)。
本症の原因ないし病態生理についてはいまだ充分に解明されていないが,私が最初の3症例について検討した症状,検査成績はほとんど他の症例でも確かめられており,初期の観察の正しかったことを裏づけている。本症例はその後17年間追求を行ない,ついに2例の剖検を得ることができたが,両例とも全く同じ吸収不全を示す消化管の異常と内分泌臓器の萎縮を示しており,病理学的裏づけを得ることができた。この事実は本症の原因探求の道で一歩近づいたといえるが,ここでは私どもの症例に他の症例をも加え,本症の特徴をまとめてみることとした。
Since the first report of new disease "Generalized Komuragaeri (myospasm gravis) Disease in 1963, the identical cases were reported occasionally for the last 12 years and a total of 14 cases was found. Based on the clinical characteristics and laboratoryfindings of these cases, the unique feature of this disease including autopsy studies and its patho-genesis was discussed.
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