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はじめに
眼球運動の皮質下制御の中枢は,皮質下中枢あるいは核上中枢として分類され,主に臨床的知見にもとづいて,上丘,基底核群,小脳,脳幹網様体などにあるとされている1,6,10,64)。最近になって随意眼球運動あるいは反射性眼球運動,とりわけ前庭一眼反射の神経機序を明らかにする目的で,上丘,脳幹網様体,前庭神経諸核について精力的に研究が行なわれている。しかし,今日に至るまでに発表されたおびただしい数の業績を理解し,統一し,論ずる時間的余裕は目下の筆者にはない。したがって,筆者がこれまで研究の対象としてきたネコ上丘,および最近になってかなりデータが豊富になってきたサル(アカゲザルMacaca mulatta)上丘について,視覚系入力とくに大脳皮質視覚領との関連において,眼球運動の機序を記載することにとどめたい。
Mainly based upon clinical studies subcortical centers for eye movements have been located in basal ganglia, superior colliculus (SC), brain stem reticular formation and cerebellum. Among them SC has been most extensively studied in relation to eye movements and movements of externalvisual targets. This chapter is devoted to review and discuss the recent findings in this field of study.
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