Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
1.緒 言
眼球運動系は視覚系とともに脳内の種々なる部位診断に応用され,患者治療上にも大きな貢献を果たしている系である。一般には,診断上左右を見たversion movement,ローソク利用による複像検査などが用いられているが,最近ではエレクトロニクス利用による眼電位図(electro-oculogram:EOG)の進歩により,衝撃sac-cadic,滑動smooth運動が研究,かつ臨床応用されるに至り,部位診断にきわめて大きな,そして正確な情報を提供してくれる系となって来ている。つまりよい神経医になるためにはこの系を理解せずに神経学をマスターすることはできない状態になって来た。
また,筋肉生検により得られる,病理学的な研究も近年電子顕微鏡利用による解析により,その診断も高度化かつ正確化して来ている。今回はそのすべてに触れることは不可能であるが,われわれの所で現在行なっている主として,検査法について紹介したいと思う。
Recent advance of the methods in order to establish clinical diagnosis of oculomotor system has been introduced. Ocular following movements, i.e. saccadic movement, vergence and smooth pursuit movement, are recorded either by electro-oculography or by X-Y tracker using image dissector television system. Instead of using hori-zontal pursuit movement, the authors recom-mended to use a circular tracking movement espe-cially for the diagnosis of upper nuclear lesions close to peneal body.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.