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特集 メチル水銀中毒症研究の最近の進歩
メチル水銀中毒による特異な視機能障害とその推移について
Peculiar findings and their transition of visual function in methyl mercury poisoning
岩田 和雄
1
Kazuo IWATA
1
1新潟大学医学部眼科
1Niigata University, School of Medicine, Department of Ophthalmology
pp.920-931
発行日 1974年10月10日
Published Date 1974/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903672
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I.緒 言
私どもは新潟大学の水俣病研究班の一員として,主として阿賀野川有機水銀中毒症における神経眼科学的所見とその推移について調査し,検討を加えてきた。新潟水俣病の特徴は熊本のそれに比して軽症例が大半を占めているために,いわゆるHunter-Russell症候群のそれぞれの症状の揃わないもの,不充分なものが多く発見されていることである。
事件発生後すでに10年近い日月を経た今日でも,水俣病の関与していることが否定できないかくれていた患者が発見されている。しかもこれらの群では視機能障害を有するものは10%ぐらいに減ってきている。
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