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特集 平衡機能と姿勢反射
平衡機能と姿勢反射における錐体外路系の役割
Equilibrium, postural mechanisms and the extrapyramidal system
柳沢 信夫
1
Nobuo YANAGISAWA
1
1信州大学医学部第三内科
13rd Department of Medicine (Neurology), School of Medicine, University of Shinshu
pp.767-778
発行日 1974年8月10日
Published Date 1974/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903658
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動物やヒトの運動において平衡機能と姿勢反射がその円滑さを保証することはよく知られている。ここでいう姿勢反射は静的な姿勢および運動における頭部,躯幹,四肢,眼球の動きに関する反射をすべて包含する。その中で脊髄レベルにおける伸張反射,屈曲反射,交叉伸展反射,脳幹に中枢をもつ緊張性頸反射,緊張性迷路反射,立ち直り反射righting reflex,さらに大脳皮質の関与が深い踏み直り反射placing reflex,跳び直り反射hopping reflexなどはその代表的なものである。
錐体外路系に属する中枢は直接これらの姿勢反射や前庭反射の経路には含まれないが,これらの反射弓に影響を及ぼすことにより姿勢,運動の調節に大きく関与している。本稿ではサルの実験および臨床例をもとに錐体外路系の障害による姿勢,平衡機能の異常を論ずる。
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