Japanese
English
特集 平衡機能と姿勢反射
小脳疾患と平衡機能の障害
Cerebellar diseases and desequilibration
吉倉 範光
1
Norimitsu YOSHIKURA
1
1日本大学医学部駿河台病院脳神経クリニック
1Clinic of Neurology, Nihon University Surugadai Hospital
pp.779-786
発行日 1974年8月10日
Published Date 1974/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903659
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この小論のために,私はアンドレ・トマAndré-Thomasの諸著1〜4)とパイパA. Peiperの主著5),ギャルサン先生R. Garcinの論文6),G. Walshが編集した1962年のOxford集会の記録7),最近のNyberg-Hansenらの論文8)を参考にした。手元になかったA.-Thomasの"Equibre et Equilibration"(1940)は,私の頼みに応じてジュネーブのアジュリア教授J. de Ajuriaguerraが飛行便で届けて下さった。また小児の諸検査には村木講師の,小脳の断層気脳撮影とその解釈については千葉大学脳神経外科の牧豊助教授のご協力を得た。以上の諸氏に心からお礼を申し上げたい。
神経症候学では,平衡とは,起立位を保って前後左右に著しくゆれないこと,歩行が揺れたり倒れたりしないでできることをいう。平衡の障害が著しいときは,坐位でも動揺が激しくて倒れるので(truncal ataxia),坐位の平衡も問題になる。
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