Japanese
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特集 第9回脳のシンポジウム
主題:神経免疫疾患
免疫不全と脳疾患,とくにAtaxia-telangiectasiaについて
Immunodeficiency and brain disease: Pathological aspects of ataxia-telangiectasia
鴨下 重彦
1
Shigehiko KAMOSHITA
1
1東京大学医学部小児科
1Department of Pediatrics, University of Tokyo
pp.1035-1041
発行日 1973年12月10日
Published Date 1973/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903567
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Ⅰ.はじめに
原発性免疫不全症候群primary immunological deficiency syndromeには表1のごとく多数の疾患が知られているが,このうち顕著な神経症状を呈し,神経変性疾患としてもきわめて重要な位置を占めるのがataxia-telangiectasiaである。
臨床的には,幼児期(4歳以前)に始まる遺伝性家族性の小脳失調症,眼球結膜・皮膚の毛細血管拡張,反復性呼吸気感染などを主微とし,さらに特有な顔貌,動眼性失行症,不髄意運動(choreoathetosis),身体発育障害,知能障害などを伴い,さらに,免疫学的な異常として血清IgAの低値や細胞免疫の低下をみるものである。
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