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特集 慢性進行性神経疾患・1
中毒
新潟水俣病の疫学と臨床—とくに第2回一斉検診と臨床症状の推移について
Epidemiological and clinical aspects of Minamata disease in Niigata
白川 健一
1
,
広田 紘一
1
,
神林 敬一郎
1
,
椿 忠雄
1
Kenichi SHIRAKAWA
1
,
Koichi HIROTA
1
,
Keiichiro KANBAYASHI
1
,
Tadao TSUBAKI
1
1新潟大学脳研究所神経内科
1Dept. of Neurology, Institute of Brain Rescarch Institute, Niigata Univ.
pp.881-891
発行日 1972年10月10日
Published Date 1972/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903439
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I.はじめに
水俣病は工場廃水中に含まれたメチル水銀が水質を汚染し,魚貝類への蓄積を経て,人体に侵入して発病せしめた特異な中毒性疾患である。
メチル水銀中毒症の症状はHunter-Russell症候群として知られている。これはメチル水銀の曝露をうけた労働者16名中4名にみられた共通症状として,四肢のしびれ,言語障害,運動失調,難聴,求心性視野狭窄が強調されたもので,水俣病がメチル水銀中毒症であることが明らかになったのも,この症例が基礎となった1)。
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