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重症筋無力症に甲状腺機能異常が合併することは文献上でもよく知られております。Rowlandは26例中1例に甲状腺機能亢進を,4例に結節性甲状腺腫を,また7例にリンパ球浸潤をみております。里吉らは3剖検例中1例に結節性甲状腺腫をみとめております。また甲状腺機能亢進症の約1%が重症筋無力症になるといわれております。
われわれの九大神経内科の症例では113例の重症筋無力症中,明らかな甲状腺機能亢進症は6例(5%),単純甲状腺腫は2例(2%),粘液水腫は1例(1%)でありました。しかしこれは甲状腺機能亢進症の判定基準によりその率は変動いたします。たとえばBMRは22例中9例が+15%以上の亢進を示し,これは約40%に当り,PBIは19例中5例に3-8γ-l/dlより上昇を示し,これは約26%にあたります。しかし重要なことは,重症筋無力症においては一般のPopulationにおけるよりも,甲状腺機能亢進または異常が多いという事実でありましよう。
It is well known that myasthenia gravis (M.G.) commomly combine with thyroid disorders. Rowland reported in his 26 cases of M.G. one hyperthyroidism, four nodular struma in his 3 autopsied cases of M.G. It is reported that one per cent of hyperthyroidism develop M.G.
In our series of 113 cases of M.G., 6 cases showed evident hyperthyroidism (5%), two cases (2%) with simple goiter and one case (1%) with myxedema.
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