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特集 神経病理—第11回 日本神経病理学会総会より
発生異常
重症心身障害児の剖検例—とくにアンモン角萎縮を伴つたアテトーゼの2例
Autopsy Cases of Severe Physically and Mentally Handicapped;with Special Reference of Two Athetotic Cases Combined with Intensive Atrophy of Ammon's Horn
森松 義雄
1
,
室伏 君士
1
,
半田 照彦
1
,
篠原 猛
1
,
白木 博次
2
Yoshio Morimatsu
1
,
Kunshi Murofushi
1
,
Teruhiko Handa
1
,
Takeshi Shinohara
1
,
Hirotsugu Shiraki
2
1都立府中療育センター
2東京大学医学部脳研究施設病理
1Fuchu Ryoiku Center (Metropolitan Rehabilitation Institute for Severely Handicapped
2Division of Neuropathology, Institute of Brain Research, University of Tokyo
pp.745-761
発行日 1971年8月10日
Published Date 1971/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903290
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1.まえがき
重症心身障害児とは,主として脳性麻痺と精神薄弱のそれぞれが重度で,知能と運動障害がもつともひどいものの重複したものといえるが,そもそもは行政的概念であつて医学的診断名ではない。この数年来,社会的に問題となり,その療育が広く行なわれつつあるが,その医学的見地からの解明はやつと端を発したばかりであり,剖検例についての詳細な報告はほとんどない。
われわれは昭和43年6月本施設の開所以来,表1のⅠ,Ⅱ群に相当するような重い障害児(者)約330名を収容したが,呼吸器系合併症などにより不幸にして死の転帰をとつた19者の剖検例を経験した。
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