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はじめに
CAGリピート病は近年新たに確立された遺伝性神経疾患群であり,ハンチントン病や遺伝性脊髄小脳変性症の多くを含む。その遺伝子にCAGリピートの伸長が見られることが共通の特徴であるが,一方で疾患によって病変部位が異なり,臨床症状も異なっている。この疾患群の病態の解明はこれらの共通する特徴と異なる点を同時に説明できなければならない。この疾患群で認められる世代を経るにしたがって症状が強くなったり,発症年齢が早しくなるといった表現促進現象はCAGリピートの不安定性によって説明がつく。一方で神経細胞変性に関しての機序については明確な説明がなされていない。これらの疾患群においては異常遺伝子産物が正常と同程度に発現しており1-3),CAGリピートの翻訳されたポリグルタミン部分が伸長した遺伝子産物を発現していることが確認されている。一方で遺伝子をノックアウトしたマウスでは疾患と同様の症状を呈さない。
Recent advance in CAG repeat disease research was reviewed. Most important discovery was the identification of nuclear inclusions which was first identified in transgenic mouse with huntingtin exon 1 and was composed of HD exon 1-polyglutamine-aggregates with ubiquitin. Those inclusions were also observed in the CAG repeat disease brain including HD, DRPLA and MJD. The inclusions were stained with HDJ2 antibody, suggesting that HDJ2 works as chaperone for these abnormal gene products.
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