Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
事故や先天的要因によって欠損した手足の形態や機能を補うものとして義肢がある。義肢の歴史は人類の戦争の歴史とともに発展し,古代の絵画などにも義肢の使用が描かれている。14世紀に始まったヨーロッパのルネッサンス時代には騎士たちのための義手が作成され今でも多くが残っている。その後多くの戦争を経て,多くの義手,義足が作成されてきた。一方,日本における記録に残る義肢の歴史はきわめて浅い。明治時代になるまでは切断者がそれぞれ工夫して義肢を使用していたと思われるが,記録には残っていない。現在残っているもっとも古い記録は,1867年に歌舞伎役者が義足を装着したことである。これら記録に残っている義肢は欠損した手足の形態を補うものであり,動きの機能を補助するあるいは代行するといった能動的な機能をもったものはなかった。とくに手の場合,本来の手の持っている機能は複雑であるので,手の形態だけを模擬した装飾義手が中心であった。
In this paper, we described the development of new type hand prosthesis, which simulated dynamic properties of the neuromuscular control system of human hand. This hand consists of a mechanical hand (one degree of freedom), a processing unit of surface electromyographic (EMG) signal and a digital servo system of DC motor. EMG signal was used as a control signal for opening and closing the hand prosthesis.
Copyright © 1996, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.