Japanese
English
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
歩行分析とは,ある目的に必要とするデータを収集するため,歩行という動作を計測することである。従来,歩行分析が行なわれてきた研究分野は,建築工学,ロボット工学,人間工学,人類学,体育学,神経生理学など広い範囲にわたっており,近年臨床医学とくにリハビリテーション分野において,歩行障害の評価と訓練方法にその技術を応用しようとする気運が高まっている。土屋1)は臨床医学における歩行分析の歴史を展望している中で,19世紀後半から20世紀前半までの研究は解析的な傾向が強く,20世紀後半以降はエレクトロニクス,コンピュータの普及により総合的手法を加えたanalysis bysynthesisに変化しつつあると述べている。このような事柄を踏まえ,本稿では臨床応用が図られつつある歩行分析について,1.何を対象に(分析対象),2.どのような目的でどのようなデータを用いるか(分析目的と分析データ),3.どのような装置を用い,どのような表示を行なうか(分析装置と表示方式),4.歩行分析データをどのように解釈するか(分析データの解釈)などについて述べてみたい。
In this paper, methods of gait analysis are described in their four aspects.
1) The object of analysis
2) The purpose of analysis
3) Apparatus for analysis and display methods of the gait data
4) Interpretation of the gait data
Copyright © 1991, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.