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I.はじめに
各種神経筋疾患の末期は呼吸不全状態に陥っていく場合が多い。とくにDuchenne型筋ジストロフィー(以下DMDと略す)の最終死因の75から85%は呼吸不全である1,2)。したがってDMDの健康管理をしていくうえで,呼吸不全はどうしても乗り越えなければいけない壁であった。DMDのように回復の見込みのない呼吸障害に対して,最初から気管切開による陽圧式人工呼吸器治療を試みることには踏み切れず悩んでいたが,1980年頃より米国では,体外式陰圧人工呼吸器がDMDを含む神経筋疾患呼吸不全の治療に応用され,よい治療結果が報告されるようになった3,4)。
そこでわれわれは,1984年より米国から体外式陰圧人工呼吸器の一種であるChest Respirator(以下CRと略す)を輸入し,DMD呼吸不全治療に応用した結果,入院だけではなく在宅患者でもよい治療結果をあげられるようになったので報告する。
More than 75% of patients with Duchenne muscular dystrophy (DMD) die of chronic respiratory failure. In order to manage chronic espiratory failure in DMD patients, we imported chest respirators (CR) from United States in 1984. Since then, we have treated 37 admitted patients by CR. Although only 13 patients are still alive, mean survival time of all 37 patients was 558 days compared with 179 days in natural course.
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