特集1 皮膚科専門医が教える! がん治療に伴う“危険な”皮膚障害の診かたと考えかた
皮膚科専門医が教える! がん治療に伴う“危険な”皮膚障害の診かたと考えかた
宇原 久
1
1札幌医科大学医学部皮膚科学講座
pp.206-231
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200282
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
1 皮膚科専門医が教える危険な皮疹の見分けかた
はじめに
担がん患者には、抗がん剤治療、その支持療法、持病に対する治療、免疫不全、栄養不良などの皮疹の発症に関連する要因が多数存在する。したがって、なんらかの皮膚病変が出現した際に、薬剤性か薬剤以外の原因によるものなのか? 薬剤性ならばどの薬剤が原因なのか? 薬剤投与を中止すべきか? 中止後に抗がん剤治療の再開(再投与)はできるのか? などについて悩むことになる。
そこで、本稿ではまずは、抗がん剤治療を受けている患者になんらかの皮疹が出現した場合に、原因に関わらず(原因がわからない場合も少なくないので)、注意すべき(皮膚科医へのコンサルトが望ましい)皮疹の性状について解説する。
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.