特集 「咳嗽」と「喀痰」を診る
Ⅱ.咳嗽・喀痰を来す主な疾患
喘息に伴う咳嗽・喀痰の診かた
権 寧博
1
,
福田 麻佐美
1
,
丸岡 秀一郎
1
1日本大学医学部内科学系呼吸器内科学分野
pp.398-403
発行日 2018年8月1日
Published Date 2018/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1437200160
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Point
・咳喘息は,喘鳴や呼吸困難を伴わず,慢性咳嗽のみの症状を呈し,呼吸機能がほぼ正常で気管支拡張薬が有効な病態と定義される.
・経過中に成人では30〜40%が典型的喘息に移行するが,咳喘息の治療はICSが第一選択薬で,ICSの使用により典型的喘息への移行が低下する.
・喀痰好酸球の評価は,喘息のフェノタイプを同定するのに役立ち,治療への反応性を予測し,より精度の高い治療選択を可能にする.
・持続型喘息患者へのアジスロマイシンの追加治療は,増悪のみならず,咳嗽および喀痰症状を改善する.
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