連載 漢方のすゝめ—支持療法における処方の考え方[1]【新連載】
がん政策の歴史からみる、漢方薬処方の重要性
上園 保仁
1
1国立研究開発法人国立がん研究センター研究所
pp.302-305
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200197
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はじめに
がん領域における「漢方」について、読者諸兄姉はどのような印象をおもちだろうか。処方の考え方が難しい、どのようなEvidenceに基づけばよいのかわからない、標準治療との併用がわからないなど、さまざまな疑問・意見があることと思う。
漢方は今、国策として新たな展開が求められており、科学の進歩とともに新たなステージを迎えつつある。わが国におけるがん政策の歴史と、これまでの漢方のあり方を振り返ることを欠いて、漢方の「今」を知ることはできない。第1回である今回は、がん政策の歴史をひもときながら漢方が置かれている状況をお伝えできればと思う。
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