連載 看護の歴史―創る,学ぶ,探る,伝える・9
歴史から看護制度・看護政策を学ぶ
田中 幸子
1
1北里大学看護学部
pp.846-847
発行日 2006年10月1日
Published Date 2006/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100377
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日本看護歴史学会(以下,本学会)は,今年で20周年を迎える。私が本学会に参加し,会員になってから20年もの年月が経とうとしている。
当時,私は法学部に通う学生で,憲法の授業では情熱にあふれた先生が,「日本の憲法は,押し付けられた憲法である!」など,いかに占領軍(GHQ)が戦後の日本社会のあり方に深く関わってきたのかを力説されていた。「押し付け」と言われることの是非は別として,私は即座に看護制度にも占領軍は深く関わっているに違いないと思った。しかし,当時,まだ日本には,GHQ/SCAP Records(以下,GHQ公文書)は入ってきておらず,十分な史料がなかった。そのような時に本学会の設立を雑誌で知り,迷わず入会した。
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