Feature Topic みえない副作用
症状別「みえない副作用」のアセスメント
患者が言い出しにくい副作用—排便機能にまつわる諸問題
豊原 敏光
1
,
高木 良重
1
1医療法人福西会福西会病院大腸肛門病センター
pp.68-72
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200159
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排便機能障害は本当に「みえて」いるのか
がん治療にかかわる排便機能障害には、下痢や便秘がある。特に下痢は、抗がん剤治療の際には問題になる副作用であると言える。出現時期は急性期であり、現象としても「みえる」ため症状としても捉えやすく、また治療もしやすい。
一方、便秘はどうだろうか。便秘も抗がん剤治療によって伴って出現する副作用だが、急性期、慢性期どちらの時期でも発生しうるうえ、がんに関係のない原因も混在してくるため、その正確な判断は実は難しい。以下、便秘を「みえにくく」している背景について考えてみる。
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