連載 目から鱗のがん薬物療法—薬学的視点からみたケーススタディ[3]
がん性皮膚潰瘍臭に対するケアの実践
渡部 一宏
1
1昭和薬科大学臨床薬学教育研究センター
pp.387-391
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200099
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がん性皮膚潰瘍臭とは
・乳がん患者の終末期にみられるがん性皮膚潰瘍は、その外観、多量の浸出液、痛み、出血のみならず、強い不快な臭い(がん性皮膚潰瘍臭)が問題となります。
・がん性皮膚潰瘍の症状のひとつであるがん性皮膚潰瘍臭は、その臭いによる悪心・嘔吐、食欲不振ばかりでなく、患者の自尊心を低下させ、社会的孤立感を招き、QOLを著しく低下させる恐れがあります。がん性皮膚潰瘍臭は、患者ケアに従事する医療関係者やその家族にとってもつらいものであり、患者とのコミュニケーションを煩わしく感じさせる危険性もあるため、深刻な問題となります。
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