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「嗅覚検査のための基準臭の設定その他について」のアンケートの回答
高木 貞敬
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1群馬大学医学部生理学教室
pp.379-381
発行日 1971年5月20日
Published Date 1971/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207632
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今日視力検査,色盲検査また聴力検査については全国的に統一された検査方法が確立されているが,嗅覚検査についてはまつたくなんの基準も設けられていない。他方悪臭公害や工場災害,交通事故などによつて嗅覚を犯され,またそれを失うケースは急速に増加している。筆者は一基礎医学者として嗅覚の生理学に取り組んできたが,この複雑な感覚のメカニズムを解明する鍵も,他の感覚と同様に嗅覚疾患の研究にあることを確信しているので,まず日本耳鼻咽喉科学会において正式にこの問題を取り上げ,全国的に実施される基準臭の設定を早急に考慮して頂くよう要望して,このアンケートを全国152の大学,国立,公立,私立の大病院へ去る6月6日発送した。これに対して回答を寄せられた41通を整理した結果を下記に示す。
第1問嗅覚障害の患者の診療にどのような‘におい’を(どれ位の濃度で)お使いになつていられますか?
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