Cancer Board Conference case2
聖路加国際病院サマースクール2015 Debate Session
林 直輝
1
,
北川 瞳
1
1聖路加国際病院乳腺外科
pp.15-30
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200035
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症例
るか子さん、35歳。
既婚、子どもは1人(5歳)。
既往歴:なし。
家族歴:なし。
喫煙歴:なし。
右C領域の乳がん(cT2N0M0 StageⅡA)。右乳頭乳輪温存乳房切除術(nipple sparing mastectomy;NSM)とセンチネルリンパ節生検(sentinel lymph node biopsy;SNB)を行なった。リンパ節転移が1/2個陽性だったため、腋窩郭清(axillary dissection;Ax)のうえ、再建のためにTE(tissue expander)(point1)を施行している。最終病理診断はpT2N1(2/15)M0 StageⅡBで、浸潤径2.5cm、乳管内成分を含む病変全体の広がりは5cmであった。最終組織型は浸潤性乳管がん、核グレードは2、ER8、PGR8、HER2 0、ki-67は28%であり、luminal B-likeに相当した。リンパ節転移も2個あったことから、ガイドラインに則り、術後化学療法を行ない、シリコンインプラント入替術を施行している。
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