特集 知っておくべき!モノクロな薬たち(注:モノクローナル抗体の話ですよ〜)
【第1部 あなたもよく使うモノクロな薬たち(非腫瘍性疾患)】
❷気管支喘息に使用するモノクローナル抗体—オマリズマブ、メポリズマブ、ベンラリズマブ、デュピルマブ、テゼペルマブ
飯倉 元保
1
1藤沢市民病院 呼吸器内科
キーワード:
重症喘息
,
生物学的製剤
,
2型炎症
,
増悪抑制
Keyword:
重症喘息
,
生物学的製剤
,
2型炎症
,
増悪抑制
pp.656-659
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204317
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CASE
メポリズマブにより大笑いが可能になった気管支喘息の1例
患者:49歳、女性。44歳時に乾性咳嗽を継続し、気管支喘息と診断される。47歳時に好酸球性肺炎、好酸球性中耳炎による難聴、好酸球性副鼻腔炎による鼻閉などで入院加療した。以後はステロイド薬の内服が必須の状況であった。49歳時に年に3回の喘息発作が出現し、プレドニゾロン5 mg内服下でも好酸球数が607/μLと上昇して、メポリズマブ投与を開始した。その後、咳は減少し、早朝中途覚醒もなくなり、喘息発作も年間0回となって、ステロイド薬も中止できた。最も印象的だったのは、本患者が「今までは笑うと咳込むから大笑いできなかったけど、注射の薬を始めてから大笑いができるようになったの!」と満面の笑みで返答されたことであった。
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