特集 臨床写真図鑑 レアな疾患編—見逃したくない疾患のコモンな所見
レアな疾患のコモンな所見集
パンケーキよりもお好み焼きが好き!
吉田 常恭
1
1京都大学医学部附属病院 免疫・膠原病内科
pp.1345-1346
発行日 2019年11月15日
Published Date 2019/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202352
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CASE
患者:30歳台、男性
主訴:皮疹
現病歴:来院2時間前に、自宅で長芋・キャベツ・紅ショウガ・シーフードミックスを使って、自身でお好み焼きをつくって食べた。食べた30分後から、咳嗽と全身に瘙痒感を伴う皮疹が出現してきたため、救急外来を受診した。口腔内にも瘙痒感を認める。やや呼吸苦あり。嘔気・腹痛・下痢なし。
既往歴:花粉症
アレルギー歴:ハマチ・カレイ・ヒラメで蕁麻疹になった。小麦粉アレルギーはなし。
身体所見:やや頻呼吸だが、他のバイタルサインは安定している。口腔内に特記すべき異常なし。口唇浮腫を認める。両肺野にややwheezeを聴取する。粘膜疹なし。全身に癒合性の膨疹を認める。代表的な右前腕の癒合性膨疹を図1に示す。
追加所見:お好み焼き粉を持参していたため、鏡検すると図2の所見を得た。追加問診をすると、4カ月前に購入し、常温で台所のシンク下で保存していたお好み焼き粉が余っていたため、使用したとのこと。
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