特集 教えて検索!—膨大な医学情報を吟味・整理するスキル
【総論 “教えて検索!”時代の医学情報リテラシー】
膨大な医学情報における“fact”と“junk”の見分け方
明保 洋之
1
,
佐田 竜一
1
1天理よろづ相談所病院 総合内科
キーワード:
EBMの5steps
,
批判的吟味
,
内的妥当性
,
外的妥当性
,
リスク比
,
リスク差
Keyword:
EBMの5steps
,
批判的吟味
,
内的妥当性
,
外的妥当性
,
リスク比
,
リスク差
pp.15-20
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201850
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Case
患者:77歳、女性。
主訴:意識障害、発熱。
既往歴:高血圧症。服薬歴:バルサルタン。
現病歴:入院前日より、傾眠傾向になった。入院当日、38℃台の発熱を認め救急搬送された。バイタルサインは、GCS(Glasgow Coma Scale)E2V3M4、血圧64/38mmHg、脈拍数92回/分、呼吸数28回/分、体温37.5℃、SpO2 93%(室内気)。
qSOFAが3点であり、「敗血症」と判断した。血液培養採取後にアンピリシン/スルバクタム3gを投与した。輸液反応性に乏しく、ノルアドレナリン、バソプレシン、ソル・コーテフ®(ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム)を順次開始した。造影CT検査で「肝膿瘍」と診断した。膿瘍ドレナージを施行後、バイタルサインや乳酸値などは改善した。ソル・コーテフ®の漸減を開始後、ノルアドレナリンとバソプレシンの「どちらから先に減量するべきか」という疑問が生じた。
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