特集 オンコ・ジェネラリスト—「がん」に強い総合診療医をめざして
【緩和“治療”は任せて!】
できるようになりたい! 症状マネジメントのツボ❹せん妄
原澤 慶太郎
1
1はな医院
キーワード:
補正できる要因
,
排泄コントロール
,
抗精神病薬
,
アカシジア
,
終末期せん妄
,
家族ケア
Keyword:
補正できる要因
,
排泄コントロール
,
抗精神病薬
,
アカシジア
,
終末期せん妄
,
家族ケア
pp.1252-1254
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201700
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Case
患者:72歳、男性。農協で経理の仕事をしていた。大腸がん・肺転移。
現病歴:半年前に、繰り返す下痢と便秘に対し精査し、進行大腸がんおよび肺転移を指摘された。手術適応なく外来通院していたが、徐々に経口摂取量低下、その後、急激な疼痛増悪あり、オキシコドン(オキシコンチン®)内服20mgから30mgに増量された。夜間に「もういいんだ、殺してくれ」「小さな子どもが歩き回っている」などと叫ぶようになり、リスペリドン(リスパダール®)0.5mg頓用が処方されたが、あまり奏功していない。日中もモゾモゾしていて意思疎通が難しく、外来通院も困難となった。「きちんとしていたお父さんが、まるで別人のようで見ていてつらい」とご家族が外来受診され、主治医と相談し在宅医療導入となった。
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