特集 感染症外来診療「賢医の選択」—検査・経口薬・ワクチンをどう使えばいいんですか?
【感染症関連検査のChoosing Wisely—白血球とCRPを越えて】
インフルエンザ迅速抗原検査
岸田 直樹
1
1北海道薬科大学
キーワード:
インフルエンザシーズンは感染症の誤診も流行る
,
「検査もしないし薬も飲まない」という選択肢
,
良好な医師-患者関係
,
コミュニケーションスキル
,
行動変容
,
physicianoid
,
医者もどき
Keyword:
インフルエンザシーズンは感染症の誤診も流行る
,
「検査もしないし薬も飲まない」という選択肢
,
良好な医師-患者関係
,
コミュニケーションスキル
,
行動変容
,
physicianoid
,
医者もどき
pp.472-475
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429201441
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Pitfall Case
患者:48歳、女性。
2月初旬。救急外来はインフルエンザの患者さんでごった返し、数時間待ちの状態が続いている。本日からの発熱・悪寒を主訴に来院された患者さん。午後から悪寒があり、ベッドがガタガタ揺れて止まらなかったとのこと。その後39℃の発熱が続くため、救急外来に歩いて受診となった。気道症状なし。消化器症状は軽度嘔気のみ。
研修医の身体診察所見:体温38.8℃。貧血・黄疸なし。咽頭発赤・扁桃腺腫脹なし。心・肺雑音なし。
●インフルエンザ迅速抗原検査を行ったところ、「陰性」という結果だった。しかし、熱が出た初日であったため、検査は偽陰性と考え、抗インフルエンザ薬を処方し、帰宅とした。
●3日後に敗血症性ショックで、救急車で再受診となった。
●ウロセプシス(尿路感染症を原因とする敗血症)の診断で入院となった。
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