特集 外来で「複数の疾患」をもつ患者を診る─マルチモビディティの時代のプライマリ・ケア
ONE MORE GM
pp.1135-1136
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200416
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Q1 併存疾患を有する糖尿病患者の血糖コントロールの目標を教えてください.
A1 米国糖尿病学会の『Standards of Medical Care in Diabetes-2015』では,血糖コントロールのアプローチ方法として「個々の患者に応じた目標設定」をすべきであり,個別化の要因として低血糖や薬物の副作用のリスク,罹病期間,寿命,併存疾患,既存の血管合併症,リソースとサポート体制を挙げている.低血糖や副作用のリスクが高いほど,罹病期間が長いほど,寿命が短いほど,併存疾患や血管合併症が重篤であるほど,サポート体制が限られているほど,血糖コントロールは緩やかに行うべきである.すなわち,併存疾患が多く,厳重なコントロールが難しい場合は,HbA1cの目標としては「8%未満」程度が妥当と考えられる.
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