特集 フィジカル改革宣言! ──診断からフォローアップまで
ONE MORE GM
pp.151
発行日 2016年2月15日
Published Date 2016/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200468
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Q1 疾患に特徴的な顔貌には,どのようなものがありますか?
A1 先天性疾患では,ダウン症候群の「蒙古様顔貌」,Ehlers-Danlos症候群の「鳥様顔貌」,Turner症候群の「円様顔貌」などが有名.側頭筋が萎縮した「斧様顔貌」であれば,筋緊張性ジストロフィーを示唆する.
後天性疾患では,内分泌疾患で特徴的な顔貌をきたす.甲状腺機能低下症では「粘液水腫性顔貌」に加えて,眼瞼周囲の腫脹,眉毛の外側3分の1の脱落,巨舌などを認めることがある.Cushing症候群では「満月様顔貌」となり,巨人症では「馬場様顔貌」,先端巨大症では「猪木様顔貌」となる.内分泌疾患は数年単位で顔貌が変化するので,“財布生検”が有用である.患者の財布の中にある運転免許証などの「以前の顔写真」と比較することで診断となる非侵襲的な生検である.
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