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特集 肝細胞癌の化学療法―分子標的治療の進歩と効果判定
各論
肝細胞癌の化学療法の進歩
肝細胞癌の動注化学療法の進歩と治療成績
Progression and treatment results of hepatic arterial infusion chemotherapy for hepatocellular carcinoma
山下 竜也
1
,
荒井 邦明
2
,
金子 周一
2
Tatsuya YAMASHITA
1
,
Kuniaki ARAI
2
,
Shuichi KANEKO
2
1金沢大学大学院 医学系研究科 地域医療教育学
2金沢大学大学院 医学系研究科 恒常性制御学
1Department of Community Medicine and Medical Education,Graduate School of Medical Science,Kanazawa University
2Department of Disease Control and Homeostasis,Graduate School of Medical Science,Kanazawa University
キーワード:
進行肝細胞癌
,
動注化学療法(HAIC)
Keyword:
進行肝細胞癌
,
動注化学療法(HAIC)
pp.602-607
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100465
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要旨
肝細胞癌に対する動注化学療法は,既存の治療法の対象外または治療効果が期待できない進行肝細胞癌(肝内多発例,脈管侵襲例)に対する治療として,本邦で行われてきた.しかし,エビデンスレベルが低いため,海外ではその位置づけは低い.標準治療となったソラフェニブによる全身療法との治療選択は,それぞれの治療法の治療の特徴をよく理解し治療法選択を行う必要がある.現在,ソラフェニブ療法と動注化学療法を比較するランダム化試験や,ソラフェニブとFP動注療法,またはソラフェニブとCDDP one-shot動注療法といったソラフェニブと肝動注を併用した治療法を検討するランダム化比較試験が行われており,これらの結果が期待される.
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