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特集 肝細胞癌の化学療法―分子標的治療の進歩と効果判定
各論
肝細胞癌の化学療法の進歩
肝細胞癌の全身化学療法の進歩と治療成績―殺細胞性薬剤を中心に
Systemic chemotherapy for hepatocellular carcinoma
古瀬 純司
1
,
北村 浩
1
,
廣川 智
1
,
高須 充子
1
,
長島 文夫
1
Junji FURUSE
1
,
Hiroshi KITAMURA
1
,
Satoru HIROKAWA
1
,
Atsuko TAKASU
1
,
Fumio NAGASHIMA
1
1杏林大学医学部 内科学腫瘍内科
1Division of Medical Oncology,Kyorin University School of Medicine
キーワード:
肝細胞癌
,
全身化学療法
,
殺細胞性抗癌剤
,
フッ化ピリミジン薬
,
白金製剤
Keyword:
肝細胞癌
,
全身化学療法
,
殺細胞性抗癌剤
,
フッ化ピリミジン薬
,
白金製剤
pp.587-592
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100463
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要旨
肝細胞癌に対する全身化学療法として殺細胞性薬剤やインターフェロン(interferon),タモキシフェン(tamoxifen)など多くの薬剤が試みられてきた.しかしこれまでこれらの大規模な第Ⅲ相試験により有用性が確認された治療法は確立していない.最近,新規経口フッ化ピリミジン薬であるカペシタビン(capecitabine),S-1,第3世代白金製剤であるオキサリプラチン(oxali-platin),胆道・膵癌における基本的薬剤であるゲムシタビン(gemcitabine)を用いたレジメンによる臨床試験が多く行われ,有用性が示唆されている.また大腸癌の標準治療であるFOLFOXがドキソルビシン(doxorubicin)に比べ有意に良好な治療成績を示し,注目されてきている.今後,分子標的薬との併用やソラフェニブ(sorafenib)耐性後での開発が期待される.
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