Japanese
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特集 多発肝転移をめぐって
大腸癌肝転移に対する全身化学療法の役割
The role of systemic chemotherapy for colorectal cancer with liver metastases
山崎 健太郎
1
,
吉野 孝之
1
Kentaro YAMAZAKI
1
1静岡県立静岡がんセンター消化器内科
キーワード:
肝転移
,
大腸癌
,
全身化学療法
Keyword:
肝転移
,
大腸癌
,
全身化学療法
pp.1205-1209
発行日 2007年9月20日
Published Date 2007/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407101820
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要旨:遠隔転移を伴う消化器癌の多くは根治切除が不能であり,全身化学療法の適応である.しかし,大腸癌肝転移の切除後の5年生存率は30~50%で,転移巣切除によって治癒を期待できる.したがって,現在の大腸癌肝転移に対する標準治療は切除可能であれば外科的切除,切除不能であれば全身化学療法である.ただし,初回診断時に切除不能な場合でも,化学療法の奏効後に治癒切除が可能となり,長期生存が期待できる症例も存在する.新しい試みとして,治癒切除率の向上を目的とした術前化学療法や術後補助療法,周術期化学療法などがある.本稿では大腸癌肝転移症例に対する全身化学療法の意義について海外の報告をもとに概説する.
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