Japanese
English
特集 肝胆膵の転移性腫瘍
各論
胆道の転移性腫瘍
Sonographic features of metastatic gallbladder cancers
松田 正道
1
,
渡邊 五朗
1
,
橋本 雅司
1
,
佐々木 一成
1
,
竹内 和男
2
,
大橋 健一
3
Masamichi MATSUDA
1
,
Goro WATANABE
1
,
Masaji HASHIMOTO
1
,
Kazunari SASAKI
1
,
Kazuo TAKEUCHI
2
,
Kenichi OHHASHI
3
1虎の門病院 消化器外科
2虎の門病院 消化器科
3虎の門病院 病理部
1Department of Surgery,Toranomon Hospital
2Department of Gastroenterology,Toranomon Hospital
3Department of Pathology,Toranomon Hospital
キーワード:
転移性胆囊癌
,
US像
,
肺癌胆囊転移
,
胆囊悪性リンパ腫
Keyword:
転移性胆囊癌
,
US像
,
肺癌胆囊転移
,
胆囊悪性リンパ腫
pp.621-624
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100306
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要旨
転移性胆囊癌は極めて稀であり,その画像に関する報告は少ない.また胆囊腫瘍として認識できた場合も,他部位に転移巣が証明されない場合,原発・転移の鑑別は困難であるとされてきた.組織学的に胆囊への転移病巣は,初期には粘膜下腫瘍の形態を示す.よってUS上は,腫瘍部において第1層の高エコーが保たれ,深部に境界明瞭な腫瘤像を形成する.早期胆囊癌では粘膜面での変化が主体であるため,そのUS像は,病変の内部が均一で微細な実質様エコーを呈する点で鑑別可能である.また乳頭状の小病変で,粘膜面での増生とともに,腫瘍が漿膜下層へ広汎な浸潤を示す胆囊癌(乳頭浸潤型小病変)が存在し,浸潤部が低エコーとして表現されることがあるが,浸潤部が不整である点で転移性胆囊癌とは趣を異にする.これらの点を認識することにより,鑑別診断が可能であると考えられる.
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