生体および脳死肝移植における肝静脈再建

生体肝移植術は，脳死下臓器提供数が諸外国と比較してきわめて少ないわが国において，末期肝疾患に対する有効な治療法として確立している。1989年に1例目の生体肝移植術がわが国で施行され，これまでさまざまな手術手技の進歩や周術期管理の工夫により肝移植術後の成績は向上してきた。そのなかで，肝静脈再建は，各施設による独自の工夫がある。