Japanese
English
特集 肝内胆管癌の肉眼分類と画像
肝内胆管癌の特殊型
2 嚢胞を伴う症例
Intrahepatic Cholangiocarcioma: Two Cases with Cystic Formation
濱田 円
1
,
堀見 忠司
1
,
森田 荘二郎
2
,
岩田 純
3
Madoka HAMADA
1
,
Tadashi HORIMI
1
,
Sojirou MORITA
2
,
Jun IWATA
3
1高知県立中央病院外科
2高知県立中央病院放射線科
3高知県立中央病院病理
1Department of Surgery, Kochi Municipal Central Hospital
2Department of Radiology, Kochi Municipal Central Hospital
3Department of Pathology, Kochi Municipal Central Hospital
キーワード:
肝内胆管癌
,
胆管内発育型
,
嚢胞形成
,
粘液産生
,
断端再発
Keyword:
肝内胆管癌
,
胆管内発育型
,
嚢胞形成
,
粘液産生
,
断端再発
pp.623-628
発行日 2001年9月15日
Published Date 2001/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900333
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肝内胆管癌の中で嚢胞を伴う症例は,胆管嚢胞腺癌との間で混乱が見られてきた.本稿では,肝内胆管癌の特殊型として肝内胆管に発生した粘液産生性腺癌により,末梢胆管が二次的に嚢胞状拡張をきたした症例を呈示する.
今回呈示した症例は,いずれも胆管内発育型肝内胆管癌であり,多量の粘液産生能のため末梢胆管に嚢胞状の拡張が見られた.このうち1例は,腫瘍そのものが多房性嚢胞を形成して胆管内に発育していたperibiliary glands由来の粘液産生腺癌と考えられた.また,2例とも切除が行われたにもかかわらず,術後約8年,および1年7か月後に局所再発をきたした.肝内胆管癌のうち嚢胞を形成する症例は,腫瘍の存在のみならず進展範囲を厳密に診断する必要がある.本疾患の画像診断は,IDUSなどの進歩が今後期待される.
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