発行日 2003年12月1日
Published Date 2003/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004145212
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癌との鑑別を要した慢性膵炎手術症例29例(男26例,女3例,平均55.0歳)と膵癌手術症例34例(男21例,女13例,平均64.1歳)とを比較し,両者の鑑別点ついて,年齢,性比,腫瘍マーカー,画像診断について検討した.その結果,腫瘍マーカーでは,CA19-9が膵炎では全例100U/ml以下であるのに対し,膵癌では81%の患者が100U/ml以上であった.膵炎では狭窄部の尾側膵管径は全て6mm以内で,膵炎の尾側膵管径が平均3.5mmであるのに対し,膵癌では平均5.7mmで有意に膵癌で拡張を認め,有用な所見と考えられた.造影CTでは,腫瘤形成性膵炎の症例は周囲膵組織と同様に造影効果を認めることが多かった
©Nankodo Co., Ltd., 2003