講座 MRIの基礎から臨床応用
MR内視鏡
北原 史章
1
,
深澤 光晴
1
,
北村 敬利
1
,
塚田 登思美
1
,
佐藤 公
1
,
藤野 雅之
1
,
市川 智章
2
,
荒木 力
2
1山梨医科大学第1内科
2山梨医科大学放射線科
pp.538-541
発行日 2001年7月15日
Published Date 2001/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900322
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はじめに
RFコイルをできるだけ目的病変に近づけてS/N比を向上させ,良好な解像度の画像が得られるMR内視鏡の開発が数年前から行われてきた.MR内視鏡は病変のより近くで信号を得るため,従来のMRIに比べて,同じ大きさの画像であればより高解像度で病変を描出でき,同じ解像度であればより大きな画像として病変を捉えることができる.MR内視鏡の開発の歴史は,1989年にSchnallら1)が前立腺癌の描出について報告し,90年以後Imaiら2),Chann3),Nakamuraら4)が直腸癌の診断について報告している.上部消化管に利用できるMR内視鏡の開発が始まったのは1992年からで,乾ら5)は基礎的検討を行った後に,臨床にも応用した報告6)をしている.現在までに臨床例における報告は,この他Davidら7)と筆者ら8,9)である
今回は,MR内視鏡による上部消化管悪性腫瘍および胆嚢病変の描出能について,概略する.
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