Japanese
English
特集 まれな膵腫瘍をめぐって
序/まれな膵腫瘍を考える
Uncommon Tumors of the Pancreas
真口 宏介
1
Hiroyuki MAGUCHI
1
1手稲渓仁会病院消化器病センター
1Center of Gastroenterology, Teine-Keijinkai Hospital
キーワード:
膵腫瘍
,
画像診断
,
非上皮性膵腫瘍
Keyword:
膵腫瘍
,
画像診断
,
非上皮性膵腫瘍
pp.271-274
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900164
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はじめに
画像診断の究極の目的は,もっとも適切な治療方針を決定することである.そのためには,画像診断精度を病理組織学的所見により近づけること,診断医が種々の疾患に対する幅広い知識を持ち画像所見に精通することが要求される.診断精度については機器の急速な進歩により,ある程度の大きさの病変ではマクロ所見を忠実に表現しうるまでに迫ってきた.そして診断機器の普及に伴い,従来まで“まれ”と考えられていた膵腫瘍や非典型的所見を呈する膵腫瘍に日常臨床の場で遭遇する機会が増えた.このことにより,疾患によっては“まれ”は“まれ”でなくなり,非典型的所見がむしろ典型的所見へと認識を変更しなければならないことも出てきた.
時代の流れとともに膵臓病学に新たな展開が始まりつつあり,西暦2000年を迎えた現在における膵腫瘍の分類,またそれぞれの特徴的所見を整理しておくことは診断医にとって意義深いものと考える.
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