Japanese
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特集 まれな膵腫瘍をめぐって
病理からみた膵の漿液性嚢胞腫瘍と粘液性嚢胞腫瘍の鑑別
Histopathological Differential Diagnosis between Serous Cystic Tumor and Mucinous Cystic Tumor of Pancreas
笠巻 伸二
1
,
須田 耕一
1
,
信川 文誠
1
Shinji KASAMAKI
1
,
Koichi SUDA
1
,
Bunsei NOBUKAWA
1
1順天堂大学病理学第一講座
1The First Department of Pathology, Juntendo University
キーワード:
膵嚢胞性疾患
,
漿液性嚢胞腫瘍
,
粘液性嚢胞腫瘍
Keyword:
膵嚢胞性疾患
,
漿液性嚢胞腫瘍
,
粘液性嚢胞腫瘍
pp.275-278
発行日 2000年5月15日
Published Date 2000/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900165
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膵の嚢胞性腫瘍は漿液性嚢胞腫瘍と粘液性嚢胞腫瘍に大別される.両者の鑑別としては,①肉眼的には漿液性嚢胞腫瘍は境界明瞭・類円形で多数の小さな嚢胞がスポンジ様をなした多房性嚢胞であるのに対し,粘液性嚢胞腫瘍は被膜を有する多房性腫瘍である,②組織学的には嚢胞内腔は前者が淡明な細胞質と異型性に乏しい比較的小型・均一核の細胞で覆われるのに対し,後者は粘液産生性の高円柱上皮からなり,しばしば乳頭状増殖を伴う.また,間質にはいわゆる卵巣様間質がみられる,という点が重要である.
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