Japanese
English
特集 いま胆囊癌を見直す
序/胆囊癌の診断は実は難しい
It is Actually Difficult to Diagnose Gallbladder Cancer
真口 宏介
1
1手稲渓仁会病院消化器病センター
1Center for Gastroenterology,Teine-Keijinkai Hospital
キーワード:
胆囊癌
,
画像診断
,
unsuspected gallbladder cancer
Keyword:
胆囊癌
,
画像診断
,
unsuspected gallbladder cancer
pp.143-146
発行日 2006年3月15日
Published Date 2006/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100135
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
- サイト内被引用 Cited by
はじめに
胆囊は一般に,対外式US,CTなど非侵襲的画像診断法により観察しやすく,癌の早期発見が可能な臓器として認識されている.しかしながら,胆囊癌は依然として予後不良の消化器系癌の1つである.その理由として,①発見される早期癌の多くがポリープ状の隆起型であり平坦型の診断が出来ていないこと,②結石やそれに伴う胆囊炎あるいは胆囊腺筋腫症などにより癌の所見がマスクされる場合が少なくないこと,③胆囊管癌の診断が容易ではないこと,などが挙げられる.また,胆石症などに対する腹腔鏡下胆囊摘出術が広く普及したことにより容易に手術が行い得るようになったが,その結果,不幸にも胆囊癌が存在した場合には胆汁漏出による癌の播種の報告も散見される.一見,診断が容易そうであるが,画像診断の進歩した現状においても「胆囊癌の診断は実は難しい」のである.
Copyright © 2006, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.