Japanese
English
連載 初心者のための超音波診断―体外式US・7
胆管拡張の超音波像
Ultrasonogram of Dilatation of the Bile Duct
須山 正文
1
Masafumi SUYAMA
1
1順天堂大学消化器内科
キーワード:
胆管拡張
,
肝門部胆管癌
,
肝外胆管癌
,
硬化性胆管炎
,
膵腫瘤
Keyword:
胆管拡張
,
肝門部胆管癌
,
肝外胆管癌
,
硬化性胆管炎
,
膵腫瘤
pp.99-104
発行日 2000年1月15日
Published Date 2000/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900143
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はじめに
胆管の超音波解剖については山根らが詳細を述べているので参照されたい(消化器画像1999;1:733-742).本項では超音波(以下US)で胆管拡張を認めたときの注意すべき点を中心に述べる.
通常,肝内胆管の拡張の描出は上腹部横走査(図1)あるいは右肋間走査(図2)で容易である.USにおける胆管拡張の診断は狭窄部位と原因疾患の診断にある.拡張した胆管を肝門部方向,そして十二指腸側へプローブを滑らせながら狭窄部を探すように走査すると,狭窄部位の判定は比較的容易である.肝門部から中部胆管(図3,4)までは右肋間走査~側腹部走査で描出されることが多い.下部胆管は十二指腸により描出できないことが多く,正中あるいはその近傍の縦走査で胆管を描出する.これは左肝管から連続で走査するとわかりやすい.膵内は横走査で胆管の横断面(図5)が描出できるが,腸管ガスがあるときはプローブを強く押しつけたり体位変換によりガスを逃す工夫も大切である.
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