Japanese
English
特集 進行胆嚢癌の手術適応―画像と治療
ほぼ胆嚢に限局したss胆嚢癌の手術成績
Operative Outcome of the Gallbladder Carcinoma with Subserosal Infiltration and without Liver Metastasis, Hepatoduodenal Ligament Infiltration
太田 岳洋
1
,
吉川 達也
1
,
高崎 健
1
Takehiro OHTA
1
,
Tatuya YOSHIKAWA
1
,
Ken TAKASAKI
1
1東京女子医科大学消化器外科
1Department of Surgery, The Institute of Gastroenterology, Tokyo Women's Medical College
キーワード:
ss胆嚢癌
,
手術成績
,
至適リンパ節郭清
Keyword:
ss胆嚢癌
,
手術成績
,
至適リンパ節郭清
pp.667-672
発行日 1999年9月15日
Published Date 1999/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900099
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深達度ssの胆嚢癌,とりわけ肝転移などの非治癒因子がない“ほぼ胆嚢に限局したss胆嚢癌”に対する外科治療において,その遠隔成績向上のためには適切なリンパ節郭清が必要である.当科では1982年から2群以上のリンパ節転移が予測されるss胆嚢癌に対し,基本的に肝床切除,または肝S4a,S5切除に加え,PDを併施した3群リンパ節郭清を行ってきた.その成績は術後1,3,5年累積生存率が,それぞれ94%,89%,78%と良好であり,特にリンパ節転移陽性例においても,91%,91%,82%と満足のいく成績が得られた.PDの併施に伴う合併症も2例に膵腸縫合不全を認めたが,手術直接死亡はなかった.郭清目的のPDの併施には異論もあり,今後の検討が必要であるが,“ほぼ胆嚢に限局したss胆嚢癌”は,膵頭,大動脈周囲リンパ節の徹底郭清により長期生存が十分に期待できる.
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