Japanese
English
特集 PETは肝胆膵領域の画像診断を変えたか?
PETは肝胆膵領域の悪性腫瘍スクリーニングにインパクトを与えたか?
Impact of PET on Malignant Tumor Screening in the Hepatobiliary and Pancreas Region
陣之内 正史
1
Seishi JINNOUCHI
1
1厚地記念放射線医学研究所 厚地記念クリニック・PET画像診断センター
1Atsuchi Memorial Institute of Radiology, Atsuchi PET Memorial Clinic Center, Kagoshima
キーワード:
FDG-PET
,
がん検診
,
肝・胆・膵領域
Keyword:
FDG-PET
,
がん検診
,
肝・胆・膵領域
pp.532-539
発行日 2007年11月15日
Published Date 2007/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100623
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
FDG-PETを利用したがん検診が全国に広がっているが,肝・胆道・膵領域の癌が見つかる頻度は低い.当院の4年10か月の経験では,10,202件中6例0.06%,発見癌204例の中の2.9%にすぎなかった.6例の内訳は,PET陽性4例(肝臓癌1例,肝内胆管細胞癌1例,膵臓癌2例),PET陰性2例(肝臓癌)であった.PET陽性4例のうち,肝内胆管癌と膵臓癌1例の合計2例は,超音波検査で異常を指摘されておらずPETで拾い上げのできた例であった.また,膵に異常集積を示した自己免疫性膵炎の1例も経験した.
FDG-PETは偽陰性などの限界があるものの全身の多臓器にわたる検診であり,陽性の場合に悪性度評価や病期診断など付加的な情報が得られる利点がある.FDG-PETが肝・胆・膵領域の悪性腫瘍スクリーニングに与えるインパクトは,多少なりともあると思われる.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.