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編集後記
角谷 眞澄
pp.522
発行日 2007年9月15日
Published Date 2007/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100621
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2007年3月25日,能登半島沖に衝撃が走った.マグニチュード6をはるかに超える地震は,遠く松本をも激しく揺らした.故郷の生まれ育った家も一瞬にして倒壊し,今はない.その傷手がまだ冷めやらない7月16日,中越沖地震で,ふたたび日本海一帯が激しく揺れた.震源地に近い柏崎市の惨状は,輪島市の光景そのものであり,家を失い途方に暮れた住民の姿は悪夢の再現としかいいようがなかった.能登,そして中越の一日も早い復興を祈るばかりである.
それから2週後,政局にも衝撃が走った.7月29日の国政選挙で与党が歴史的惨敗を喫し,参院は与野党が逆転した.衆院で可決されても参院では否決され,あらゆる法案が宙に浮き廃案となれば,日本の政治は完全に麻痺状態である.政局は混迷の度を深める恐れがあり,医療への悪影響も懸念される.
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