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編集後記
角谷 眞澄
pp.588
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1428100201
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肝細胞胆道系MRI造影剤(以下,EOB)の登場は,超音波造影剤に続く肝画像診断への大きなインパクトである.細胞外液に分布した後,肝細胞に取り込まれ胆汁中に排泄される特徴があり,肝腫瘤性病変の検出や鑑別の向上に大きな期待が寄せられている.各施設で臨床経験が蓄積されつつある現時点で,その臨床的有用性を整理しつつ今後を展望することを目的に企画した.
「肝細胞胆道系MRI造影剤は肝画像診断体系を変えるか?」と題した工藤正俊先生の序に,EOBへの期待が集約されている.EOBの造影剤として特徴を知るには,上野彰久先生(慶應大)の解説が最適である.発売以来,様々な病態でEOBの臨床応用が試みられている.転移性癌については内田政史先生(久留米大),肝細胞癌については斎藤 聡先生(虎ノ門),肝細胞癌と境界病変との鑑別については佐野勝廣先生(山梨大),そして肝細胞性良性病変については小坂一斗先生(金沢大)に,各施設の経験を踏まえて解説いただいた.
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